AIの専門家ダヌシカ・ボレガラ教授がAI生成ツールの扱いについて私が指摘した事と同じ指摘をした
昨日、「AIで絵を生成する事と人間が絵を描くことに対する正しい判断力は
AIと絵を描く事双方の知識と技術を持つことが必要」
というブログを書いたのですが
その中で私は、
『AIを利用しての作品作りについては、
AIの知識、絵を描くことの双方の知識、専門的技術能力が必要
現在はまだAIは判断ができないので、そこは人間が補う必要があり
AIが生成したものの中のどこがダメで、どこが使えるのかの判断を
使う人間側がするべき』
であることを書きました。
このことについて同様の意見を持つ方がいました。
そのかたは
AIの専門家でアマゾン・スカラーでもある
英リバプール大学のダヌシカ・ボレガラ教授、
自然言語系ではこの人を知らなかったらモグリ
と言われるほど大変有名な方です。
この方が、ChatGPや生成AIがどういうものかを語っているのですが、
「AI生成ツールを扱う上でどういう範囲で使い、どういうところで使っていけないか
という倫理的な部分の理解が重要な課題である」とインタビューで語っています。
私のブログと全く同じ指摘をしていることで
やはりAIを研究する方は、倫理的な事がわかって作っているのですね。
AI研究をしていて感じた私の考えは間違っていませんでした。
以下、ダヌシカ・ボレガラ教授のインタビュー内容の抜粋です。
「ChatGPT」の教育分野への影響は（ダヌシカ・ボレガラ教授）
教育分野で問題になっているのが、レポートなどの課題提出の時にChatGPTを使って答えを生成して、そのまま提出してくるケースがあります。そういう場合に、生成したテキストがChatGPTが生成したか人間が生成したかについて人間が見ても判断が出来ませんが、既にオープンAIがテキストを生成する時にはウォーターマークというパターンを入力するようになっており、それを使って生成されたものを判断できるようになっています。そういう対策はしていますが、それ以前にどういうふうに使うツールなのかどういう範囲で使ってどういうところで使ってはいけないかという倫理的な所を学生に理解してもらうのが重要な課題だと思っています。
日経CMBC
「ChatGPT」を一言でいうと「諸刃の剣」（ダヌシカ・ボレガラ教授）
日経CMBC
ChatGPTでフェイクニュースを作成し偏見や差別を助長したり、システム障害を誘発するようなマルウェアの自動開発など色々なネガティブな面もあります。是非、ChatGPTをご自身で使われて、その可能性も危険性も含めて、体感されることが大事なことかと考えます。
扱う側の人間に、ツールを使用して
AIが生成するものの使用箇所の決定や判断、倫理的な部分、危険性を理解し、
一人一人が正しい認識を持てるよう働きかけている段階というわけです。
このまま無制限にAI生成を提供しつづけるわけではないだろうと
思われますので、どこかで倫理的制限の介入はあると予測します。
このインタビューは
ＩＴ専門家の徳末哲一氏にも話を伺っており
徳末さんも同様に指摘しています。
「ChatGPT」を一言でいうと「諸刃の剣」（徳末哲一氏）
日経CMBC
ChatGPTでフェイクニュースを作成し偏見や差別を助長したり、システム障害を誘発するようなマルウェアの自動開発など色々なネガティブな面もあります。是非、ChatGPTをご自身で使われて、その可能性も危険性も含めて、体感されることが大事なことかと考えます。
下記でインタビュー動画と記事が見れます。
無料時間：2023年3月9日(木)～2023年3月31日(金)
■ChatGPTの活用事例や今後の普及に向けた課題を分析。全産業に及ぶとみられるインパクトの実相に迫る。
（日経CNBCチャンネル）：動画
https://markets.nikkei-cnbc.co.jp/watch/vod/44071
■「ＣｈａｔＧＰＴ」がビジネスやマーケットに与える影響とは？大学教授、ＩＴ専門家、ＣｈａｔＧＰＴ自身にインタビューした特別企画を期間限定で無料公開：記事
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000028693.html
ダヌシカ・ボレガラ（経歴）
東京大学大学院情報理工学系研究科で博士課程を修了
東京大学大学院情報理工学系研究科 電子情報学専攻の助教，講師
現英国リバープール大学計算機科学科教授
アマゾン・スカラー
自然言語処理，ウェブ・データマイニング，
人工知能と統計的機械学習分野の研究と教育活動