【歌舞伎成田屋『伝承への道』】渋谷大和田で鑑賞|ぼたんさんの圧巻の獅子毛振りと新之助さんが放つ成田屋オーラに衝撃

【歌舞伎成田屋『伝承への道』】渋谷大和田で鑑賞|ぼたんさんの圧巻の獅子毛振りと新之助さんが放つ成田屋オーラに衝撃

「歌舞伎」市川團十郎・ぼたん・新之助・成田屋親子『伝承への道』

成田屋の全国巡業が渋谷駅近くの「渋谷区文化総合センター大和田」という驚きの会場で開催されるとのことで、早々にチケットを購入して鑑賞。歌舞伎は先人から受け継いだ芸を次の世代へ伝えていくということで『伝承への道』とのこと。

舞台の主役は、お子さまのぼたんさんと新之助さん。それぞれ一人ずつ舞台で踊るのですが、まだ幼いので、どうなるかと見る前はそわそわしたものですが、見た目は子どもですけど、一度踊り始めると目を引きます。

ぼたんさんは『執着獅子』(しゅうちゃくじし)という演目で、振袖の姫君姿で優雅な舞を披露した後、獅子の精となり、歌舞伎の『連獅子』で見るような白く長い毛をつけて踊ります。踊るどころか、勇敢な獅子の毛振りをやってみせたので驚きました。姫君姿の時の可憐で女性らしい柔らかくてしなやかな踊りとは打って変わり、足で舞台の床を踏み鳴らして音を出す足拍子(あしびょうし)は男のように勇ましく、自分の身長よりも長い、床でトグロを巻くほど長い毛をブンブンと首を回して振り回し、しかもただ振っているのではなく荒々しい中にも優雅さがある。私は獅子の毛振りは男性しか見たことがなかったので、それを目の前で少女がやっているということが一体どうなっているのかと、頭で認識するのに時間がかかるほど驚きと衝撃の瞬間でした。姫君の時の舞踊は女性の方が柔らかく踊れるので「綺麗だな」と感じるのは当然と言えば当然ですが、獅子の毛振りは想像していなかったので非常に驚きました。本当に素晴らしかったです。これは見れてよかったです。

新之助さんは『羽根の禿/供奴』(はねのかむろ/ともやっこ)を披露し、こちらは少女から奴(やっこ)(武士のお供)へ変化します。男の子なので、少女の踊りの時は硬いなと思いましたが、奴になり最後の頃には新之助さんから成田屋を感じました。最初の少女の舞踊の時は緊張していたのでしょうかね。踊りながらどんどんと入り込んでいったようで、最後の方は踊りに没頭して奴になりきったか、はたまた成田屋のご先祖様たちが現れたか、新之助さんの周りにブワッと成田屋オーラが放たれたように見えました。新之助さんも将来が非常に楽しみだと感じました。子どもと言えど血には逆らえませんね。ただならぬお子さまたちの舞台に、血筋というものはすごいなと改めて感じました。

一方、お父さんの團十郎さんは最初の親子三人で踊る『鶴亀』と、新之助さんが少女から奴に変わる間の繋ぎで少々舞台の上に登場するだけでした。とはいえ、軽く踊ってみせるだけでも目を奪うのは流石です。繋ぎで登場した時に、すっと静かに客席から登場したので驚きました。客席から舞台へ上がる時に、履物を脱いで舞台へ上がったのを見た時は感動しました。「外履きで舞台には上がらない」と、そこに舞台への想いを見た気がしたからです。

歌舞伎座などで行われる舞台と巡業は違うのですけど、今回のようなパターンは珍しく、新鮮に感じました。成田屋さんの巡業は毎回驚く何かがあるので楽しいです。

来年も早々に「市川團十郎特別公演」が決まったとチラシがあったのですが、驚きの東京公演なし。大和田なんかでやったのに次回は東京公演なしって、極端すぎないかと思ってしまいました。しかし、演目に『源氏物語』も入っているので、見たい私は全国のどこかに見に行くかもしれません。素晴らしい舞台でした。

個人的に「渋谷文化センター大和田」の命名が入った磁石が気になります。成田屋さんとのギャップの激しさ。

伽羅のお香を買いました。良い香りです。

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松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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