少子化はお金じゃない。こども家庭庁解体で挑む、地球規模の生物減少と気候変動対策の真価

少子化はお金じゃない。こども家庭庁解体で挑む、地球規模の生物減少と気候変動対策の真価

昨今、日本では少子化問題が話題ですが、その解決方法がほとんど「お金」で解決できると思われているのは、根本的な原因を見誤っているように感じます。

そもそも少子化問題の根源を探ると、日本人や先進国だけでなく、世界でも幸福度指数が高いと言われるタイは出生率1.0、幸福度指数1位のフィンランドも出生率は1.26と日本と同程度です。さらに東南アジア圏では日本を上回る急速な少子化が進んでおり、この状況を見ると、お金があろうがなかろうが、幸福であるかどうかといった理由が、少子化対策にほとんど関係ないとも見受けられます。

一方で、少子化が人間だけの問題なのかどうかが気になり、他の生物を調べたところ、5月に「日本列島から鳥・虫が激減 暑くなりやすい国土も影響か」という日経新聞の記事を見かけました。

やはり他の生物の数も激減しており、地球上の生物全体が、少子化や数の激減という影響を共有しています。

その原因は気候変動、農薬・土壌汚染などの環境汚染と言われています。日本に限っては、国土がホットスポットの影響で、世界のどこよりも気温上昇が激しいようです。確かに、暑すぎることは全ての生産力を妨げています。東南アジアの急速な少子化も、やはりこの「暑さ」が問題なのではないでしょうか。

そのため、お金を人間だけにばら撒く、税金として徴収すると言った目先の対策だけでは、少子化の根本解決にはならないと思います。したがって、不要なこども家庭庁などは解体し、気候変動対策や多生物の研究に焦点を当てることこそが重要なのではないでしょうか。

暑さ対策のためにエアコンの使用を呼びかけ、夏場の水道料基本料金無償を行った東京都は、理にかなった対策をしたと評価すべきだと思います。また、人間以外の他の生物の少子化原因を見ると、過密性や栄養過多も繁殖率を減少させるとあります。これはまさに東京の現状そのものであり、さらにグルメ大国である日本は全土で少子化になっても当然だとも言えるでしょう。

◾️『日本列島から鳥・虫が激減 暑くなりやすい国土も影響か』 日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS125NJ0S5A510C2000000/

◾️『ベトナム「二人っ子政策」撤廃 東南アで人口半減危機、タイ出生率1.0』 日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS125NJ0S5A510C2000000/

気候変動、農薬、土壌汚染が人間、特に少子化に与える影響(まとめ)

気候変動、農薬、土壌汚染といった環境要因は、人間の健康、特に少子化に複雑な影響を与えます。直接的な因果関係が明確に立証されているものから、関連性が示唆されているものまで、その影響は多岐にわたります。

1. 暑さ・気候変動が人間の少子化・繁殖率に与える影響

気温上昇や熱ストレスが人間の生殖機能や少子化に直接的にどの程度影響しているかについては、まだ研究途上であり、明確な因果関係が立証されているわけではありません。しかし、いくつかの示唆的な研究やメカニズムが指摘されています。

まず、男性の生殖機能では、精子が熱に非常に弱いため、高温環境での作業や長時間の熱暴露は、精子の数、運動率、形態に悪影響を与え、男性不妊のリスクを高める可能性があります。高温により精子のDNAが損傷し、受精能力や胚の正常な発生に影響を与える可能性も示唆されています。

女性においては、極端な熱ストレスがホルモンバランスに影響を与え、排卵障害を引き起こす可能性が考えられます。また、妊娠中の女性が熱ストレスにさらされると、早産、低出生体重児、死産などのリスクが高まるという研究報告もあり、特に妊娠初期の高温暴露が先天異常のリスクを高める可能性も指摘されています。

さらに、気候変動が引き起こす影響は多岐にわたります。猛暑の頻発や、豪雨・台風といった自然災害の増加は、生活環境を悪化させ、住居の損壊や避難生活を余儀なくされることで、トラウマやPTSD(心的外傷後ストレス障害)などのメンタルヘルス不調を引き起こす可能性があります。食料や水資源の枯渇は栄養失調や水系感染症のリスクを高め、気温上昇は光化学オキシダント濃度を上昇させ、大気汚染として呼吸器系や循環器系疾患のリスクも高めます。

これらの環境変化から生じる子育て世代の将来への不安の増大や、暑すぎることで屋外活動が制限され精神的ストレスが高まること、エアコン使用の増加による電気代の高騰といった経済的負担も、子どもを産み育てることに躊躇する心理的要因や家計の圧迫につながり、少子化という複雑な社会現象の一因となり得る可能性が指摘されています。

2. 農薬が人間、特に少子化に与える影響

農薬は、適切な使用が法規制されているものの、過剰な暴露や特定の種類の農薬は、人間の健康に影響を与える可能性が指摘されています。

健康面では、大量に暴露された場合に、めまいや吐き気、皮膚のかぶれ、頭痛といった急性中毒症状を引き起こすことがあります。長期的な低濃度暴露による影響については研究が続けられており、神経症状やアレルギー症状、化学物質過敏症などが関連づけられることもあります。特に発達途中の神経系を持つ子どもは農薬の影響を受けやすいとされています。

少子化への影響としては、農薬の一部に内分泌かく乱作用(環境ホルモン)を持つものがあり、男性の精子濃度や運動率の低下、精子数の減少との関連が示唆されています。特定の有機塩素系化合物やピレスロイド系農薬などが生殖機能への悪影響や内分泌かく乱物質の疑いがあると報告されており、世界的に報告されている精子数の減少の原因の一つとして化学物質の影響が指摘されています。妊娠中の女性が農薬に暴露されることで、胎児の成長阻害や先天異常のリスクが増加する可能性を示唆する研究もあります。農薬に関する懸念が、子育て世代の食の安全性に対する不安を抱かせ、健康への意識を高める要因となることもありますが、これが直接的に少子化につながる明確なメカニズムは示されていません。

3. 土壌汚染が人間、特に少子化に与える影響

土壌汚染は、有害物質が土壌中に蓄積した状態であり、長期的な健康被害を引き起こす可能性があります。

人間への健康影響としては、汚染された土壌との直接接触や、有害物質の飛散による吸入、皮膚からの吸収、そして汚染された地下水の飲用や、汚染土壌で育った農作物や家畜の摂取による間接摂取が挙げられます。有害物質の種類によって影響は異なり、例えば揮発性有機化合物(VOCs)は眼・皮膚への刺激や肝臓・腎臓への障害、発がん性などを、重金属類(鉛、ヒ素など)は慢性中毒や臓器障害、発がん性などを引き起こすことがあります。農薬やダイオキシン類なども発がん性や生殖毒性、神経毒性などが指摘されています。

少子化への影響としては、土壌汚染の原因となる物質の中には、PFASなどの「永遠の化学物質」やダイオキシン類、鉛など、**生殖機能への悪影響(不妊、胎児の低体重など)**が指摘されているものがあります。これらの物質への慢性的な暴露は、男女ともに生殖能力の低下につながる可能性があります。胎児期や乳幼児期の有害物質への暴露が、子どもの発達に悪影響を及ぼし、将来の生殖能力や健康問題につながる懸念も存在します。汚染された土壌がある地域では、住民が健康被害への不安を抱き、子育てをためらう要因となったり、住環境の選択肢を狭めたりする可能性も考えられます。

総括

日本における急速な気温上昇は、人間の健康、特に生殖機能に間接的・直接的な影響を与える可能性が示唆されています。

気候変動、農薬、土壌汚染といった環境要因は、人間の健康全般に影響を与え、その中には生殖機能への影響や、生活環境の悪化による心理的な不安の増大といった、少子化に間接的・直接的に影響を与えうる要素が含まれています。特に農薬や土壌汚染に含まれる一部の化学物質は、内分泌かく乱作用を持つものが多く、男性の精子の質や量、女性の生殖機能に悪影響を与える可能性が科学的に指摘されており、これは生物学的な側面から少子化に影響を与える可能性を示唆しています。

しかし、少子化は、教育費や住宅費、雇用不安といった経済的要因、未婚化や晩婚化、ワークライフバランスの難しさ、子育て支援の不足といった社会的要因、そして価値観の変化など、非常に多くの複雑な要因が絡み合って生じている現象です。環境要因は、これらの複雑な要因の一部としてその影響を考慮する必要がある、という位置づけになります。

番外編 人間以外の生物の少子化や少子化対策について

人間以外の生物の「少子化」や、それに伴う「対策」について調べてみると、ウェブ上では多くの情報が見つかるわけではありませんが、非常に興味深い内容がありました。

・過密な状態で飼育すると、餌が十分で温度湿度などその他の条件にも問題がなくても、繁殖率は落ちる。

・アブラムシとかミジンコ 環境が良い状態のときは単為生殖で どんどん増える 環境が悪くなると有性生殖に切り替える。ヒトも増え過ぎたと感じたため抑制フラグが立ったのかも知れない。

・野生動物では異例、オランウータンの少子化の謎。栄養状態がよいほど少子化になる。

以上の点から、人間も他の生物と同じ「生き物」であるため、本能的に納得するものがあります。「過密状態では繁殖率が落ちる」「栄養状態がよいほど少子化になる」という内容は、まさに現代の都会の状況そのものではないでしょうか。

日本で最も少子化が進んでいるのは東京都ですが、ここは過密状態で、食文化が豊富でグルメ、栄養過多な生活を送っています。まさに他の生物たちと同じように繁殖率が低下していると言えるでしょう。また、日本は世界でも有数の食が豊富で美味しい国ですから、日本全体として少子化となるのはある意味で当然だとも考えられます。

アブラムシやミジンコは、状況に応じて単為生殖と有性生殖を切り替えるという素晴らしい機能を持っています。そのため、生物として生き残る確率が高いのは、人間よりもアブラムシやミジンコの方だとも言えます。それと比べて、一種しか存在せず、寿命も短い絶滅危惧種である人間の辿る道は、絶滅かもしれません。そう考えると、自然の法則に逆らわずにいる方が楽なのではないかとも思います。

少子化対策や少子高齢化対策で無駄に苦しむのは、要らぬ苦労をしているだけの可能性も考えられます。また、昨今国が過剰とも言える増税をしているのは、少子化や少子高齢化対策とはあまり関連性がなく、誰かの財産になっている可能性もありますから、お金の価値観を考え直すことも人類にとっては必要なことだとも思います。

◾️人間以外の動物でも少子化はあるのでしょうか?  https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11315808661

◾️オランウータン 樹上の危うい未来 ナショナルジオグラフィクスhttps://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/magazine/16/112200016/112200003/?_gl=1*9uvbhd*_gcl_au*MTcwMDQwNDU3NC4xNzQ4Njk3MDk5


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松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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