東映の怪談時代劇『殿さま弥次喜多 怪談道中』が面白すぎる！主演中村錦之助さんの絶叫と兄弟共演が必見
1950年代後半の東映時代劇映画では、
若手俳優を主演にした怪談シリーズがいくつか制作されていました。
その一つが、中村錦之助さん主演の『殿さま弥次喜多 怪談道中』です。
お殿様二人が弥次喜多に身をやつして珍道中を繰り広げるのですが、
夜になると物語は怪談の様相を呈してきます。
東映スタッフが全力で作り上げたと思われる壮大なお化け屋敷は必見。
馬鹿馬鹿しさと職人魂が融合した演出に笑いつつも感心してしまいます。
それに応える中村錦之助さんの見事な叫び声の連発は、本作の大きな魅力のひとつ。
まるで歯切れの良い台詞回しのような叫びで、
個人的には東映怪談時代劇シリーズ中で最高の叫び声だと思います。
さらに本作では、実の弟・中村賀津雄さんとの共演も見どころ。
映画の中での二人の会話や間合いがとても自然で、
普段の兄弟のやり取りを覗いているような心地よさがあります。
おバカなやり取りや演技の中にも、無意識のうちに兄と弟の関係性がにじみ出ており、
微笑ましさすら感じられます。
非常に満足度の高い映画で、つい何度も繰り返し見てしまいます。
1958年公開「殿さま弥次喜多 怪談道中」について
尾州と紀州の若殿・徳川宗長と徳川義忠が、
偶然出会った弥次さん喜多さんに身を変えて珍道中を繰り広げます。
道中では、彼らを追う家臣や個性の強いキャラクターたちが次々と登場。
やがて二人は、自らの家が狙われていることを知り、
急いで城に戻って大乱闘の末、見事に家を守り抜きます。
登場人物も多く、細かいエピソードも豊富ですがテンポよく展開され、
そこに怪談やコメディ、チャンバラが組み込まれることで物語に緩急が生まれ、
最後まで飽きずに楽しめます。
怪談といっても怖さよりもコメディ寄りの内容なので、
ホラーが苦手な方でもクスッと笑える一本です。
視聴方法
『殿さま弥次喜多 怪談道中』は
東映オンデマンドで視聴可能です。
◾️主演中村錦之助さん1958年公開「殿さま弥次喜多 怪談道中」
https://amzn.to/40i4veh