1960年東映映画「照る日くもる日」青年・里見浩太朗さんが眩しい

1960年東映映画「照る日くもる日」青年・里見浩太朗さんが眩しい


1960年に公開された東映映画「照る日くもる日」。
この作品で主演を務めた20代前半の里見浩太朗さんは、
スタイルの良さと凛々しさで見る人を魅了しました。

外国人のような等身バランスと美しい顔立ち、
着流しと袴姿のどちらも完璧に似合うその姿。
そして、剣術の達人でありながら女性への接し方が
丁寧な役柄を自然に演じる里見さんは、
本当に魅力的です。

「照る日くもる日」あらすじ

舞台は幕末。倒幕派と幕府暗殺団が争いを繰り広げる中、
青年・細木年尾(里見浩太朗さん)は、
父である勤王の志士・細木新之丞を暗殺団に殺されます。

新之丞は息絶える前に年尾に密書を託し、
彼はそれを倒幕派の闘将・(白雲堂)結城一郎太(近衛十四郎さん)に届けます。
その後、結城と共に京へ向かい、
暗殺団の首領・加納八郎(黒川弥太郎さん)との決着を目指します。

加納は年尾の父の仇であるだけでなく、
恋人お妙を誘拐して息子の嫁にしようとしたり、
お妙の父を殺害したのは年尾の父だと嘘をつくなど、
数々の悪事を働く人物。
年尾は父の仇討ちとお妙の救出のため、命を懸けて戦います。

原作は大佛次郎先生の名作で、
これまでも何度も映像化されています。

今回ご紹介するのは、
東映映画やテレビを何本も書いた
結束信二さんが脚本を手がける1960年の東映版。
この脚本家ならではの面白さが光る作品です。

監督は内出好吉さん。
1950年代以降の時代劇映画、テレビに携わり
中でも里見浩太朗さん出演の映画やテレビを多く手がけており
水戸黄門の東野英次郎主演版は1部〜13部まで内出監督です。

細木年尾の魅力

1. 日本人離れした頭身と着物姿

20代前半の里見さんは、顔が小さくスタイルが抜群。
劇中では、粋な柄の着物を何種類も着こなしています。

普通、一作品で一人の登場人物が複数の衣装を着ることは少ないですが、
この作品での青年、里見浩太朗さんは着流しと袴の両方を披露。
どちらも抜群に似合い、
スタッフさえ選びきれなかったのではと思わせるほどの存在感です。

下記画像左側、階段下にいるのが青年時代の里見浩太朗さん。
(映画はカラーなのですけど、照る日くもる日の画像はなぜか白黒が多いです。)

引用:U-WATCH 照る日くもる日 后篇 https://u-watch.jp/entertainments/movie/C0067685

2. 時代劇に珍しい恋愛模様が似合う青年

里見さん演じる細木年尾は、
蘭学を学び剣術に秀でた文武両道の青年。
恋人お妙とは自然で爽やかな関係を築きながら、
女盗賊のお銀や宿屋の女中にも好意を寄せられる
モテぶりを発揮します。

お銀には礼儀を保ちながら毅然とした態度で接しつつ、
お妙の前では無邪気な少年のような一面を見せるなど、
女性ごとに異なる接し方が印象的です。

特に、お妙が淹れたお茶を一気飲みして
「おいしい!」と子供のように喜んだり、
殺陣中にお妙から話しかけられて「え?なにぃ!?」と
子どものように反応するシーンはとてもかわいいです。
最高の萌えポイントでした。

こうした自然な演技から、
里見さんが私生活でも女性と良好な関係を築く人柄
なのだろうと感じさせられます。

ところで、
時代劇の主役はキャラが濃いので戦いには向いていても
時代劇の中で恋愛を演じると奇妙になりやすいのですが
里見さんに至ってはそれがなく、
自然に恋愛を演じられていたのが大変稀な存在であると、
多くの時代劇を見てきて思うことです。

3. ベテランにも負けない殺陣の技術

本作には近衛十四郎さん、黒川弥太郎さんといった大ベテランが出演し、
東映のオールスターが脇を固めています。

その中で、デビュー数年の里見さんは、
わずか数年でこんなに殺陣ができるものなのかと言うほど
綺麗な殺陣を見せます。
東映の若手は長尺の殺陣ができるのが当たり前なの?
と言うほど余裕でこなす姿にびっくりです。

さらにこの時代の殺陣は刀で斬ったりぶつかる音のSEはなしなので、
視聴者が見るに耐えうる長尺の殺陣となると
演者さん全員に熟練の腕がないと
成立できないシーンだったと思いますから
若手でそれができるのは凄いことだと思います。

彼の殺陣は以下のように評されています。

「時代劇の殺陣がどんどん激しくなっていくのとは対照的に、かつての市川右太衛門的な立ち回りを復権させようと、舞い踊るような美しい殺陣を見せており、市川の華麗な部分と片岡千恵蔵的な重厚な芝居と併せ持つ、東映時代劇の申し子」と評されている。

引用:Wikipedia里見浩太朗

作品を観るには?

この傑作は、東映オンデマンドやAmazonプライムビデオで視聴可能です。
ぜひ、1960年版「照る日くもる日」で
輝く青年・里見浩太朗さんの魅力を堪能してみてください!

◾️照る日くもる日 1960年東映
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◾️里見浩太朗 Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8C%E8%A6%8B%E6%B5%A9%E5%A4%AA%E6%9C%97

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松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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