歌舞伎座『義経千本桜』鑑賞記 ― 平知盛の最期の碇綱や大碇に込められた意味

歌舞伎座『義経千本桜』鑑賞記 ― 平知盛の最期の碇綱や大碇に込められた意味

平家を滅ぼした戦いの名手・義経は、皇族からも厚い信頼を得ていましたが、
兄の頼朝に謀反の疑いをかけられてしまい
恭順の意を示そうと都を離れる義経。

しかし、実は皇族側にも頼朝と義経の仲を裂こうとする謀略があり、
二人はその策略にはめられてしまったのです。
それでも家臣たちとともに西国へと旅立つ義経。
旅路の途中で静御前や平家の残党など、さまざまな人物と関わりながら物語は進んでいきます。

歌舞伎では必ず驚きの展開や印象的なシーンがあります。
船を待つために船問屋へ宿泊する義経一行。
しかし、その店の主人たちは、実は平家の武将・平知盛と安徳帝たちだったという設定に驚きました。

いよいよ船出の時、知盛ら平家の残党は義経ちを討とうとしますが、
義経はすでにその計略を察知しており、逆に返り討ちにします。

平家一門の恨みを晴らそうと鬼の形相で奮闘する知盛に、
幼い安徳帝がこれまでの感謝を述べ、静かに諭す場面は胸に迫りました。

知盛は、安徳帝の守護を義経に託し、
自らは父・平清盛の横暴限りを尽くしたことを報いるため、
碇綱を体に巻き大碇を担いで海へ身を投げます。
その碇綱と大碇の巨大さが、まるで平家の罪の重さや十字架のようにも見え、
強く心に残りました。(画像のような大きさです)

『義経千本桜』は長編ですが、今回は第一部のみの観劇でした。
それでも大変見応えのある素晴らしい演目でした。

巨大な碇綱と大碇 (筋書)

歌舞伎の楽しみ・幕間のお弁当

歌舞伎は演目だけでなく、幕間の昼食も楽しみの一つです。
今回は、歌舞伎座の地下で販売されているお弁当を購入し、
助六ずしのような詰め合わせをいただきました。

歌舞伎座で食べるかんぴょう巻きやお稲荷さん、卵焼きが巻かれたご飯は
なぜか特別に美味しく感じられ、いつも楽しみにしています。
写真はありませんが、一般的な助六ずしの詰め合わせです(正式な名称は異なります)。

また、この日は天気も良く、歌舞伎座外の看板も綺麗に撮れました。

今回はBプロの出演者による公演で、舞台写真はこれから販売開始とのこと。
いくつか購入する予定です。
特に、平知盛扮する船問屋・銀平の衣装がとても格好よく、
それを目当てに選ぶつもりです。
やはり歌舞伎の衣装は素晴らしいですね。

歌舞伎座 錦秋十月大歌舞伎『義経千本桜』 公演情報詳細
 https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/938




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松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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