「五大浮世絵師展―歌麿 写楽 北斎 広重 国芳」浮世絵の魅力
上野の森美術館で開催されている「五大浮世絵師展」、大変よかったです。
どの作品もかなり近くで見られるため、
作者一人ひとりの細部まで観察でき、その緻密な描写表現に
思わずため息が出るばかりでした。
中でも、葛飾北斎作「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」は、
目に入った瞬間に涙が込み上げてくるような感覚がありました。
魂や感覚のレベルで呼びかけられるような、強烈に惹きつけられる作品というのは、
私にとってはルーヴル美術館で見たモナリザ以来でした。
「神奈川沖浪裏」もモナリザに匹敵すると言うと誤解を招くかもしれませんが、
この作品が世界トップレベルであるということは強調したいです。
この浮世絵は小さなサイズで描かれているのですが、
展覧会の中でもひときわ人だかりができていて、
やはり人を惹きつける力が非常に強い作品なのだと思いました。
浮世絵を見ていて自分でも意外だったのは、
歌川広重の作品がとても魅力的に感じられたことです。
広重は浮世絵の中では比較的おとなしい印象があり、
若い頃は大胆な構図で描く歌川国芳の作品のほうが好みだったのですが、
年を重ねたせいか、広重の静かなおだやかさがとても心地よく感じられました。
よくよく見ると、可愛らしい仕草の人物が多く描かれていて、
江戸時代の人たちはこんなふうに可愛らしかったのかな、とも思いました。
「五大浮世絵師展―歌麿 写楽 北斎 広重 国芳」作品について
展示会では写真撮影OKなものもありましたので掲載します。
入り口にある巨大パネル





葛飾北斎:富嶽三十六景・五百らかん寺さざゐどう

歌川国芳:小子部栖軽豊浦里捕雷

パンフレット


売店で購入した書籍

上野の森美術館の外壁の巨大パネル。

上野の森美術館からも発令されている「熱中症対策」の呼びかけ
東京23区はとんでもない暑さです。
浮世絵展は大変人気で、当日チケットを会場で購入する場合は
かなり長い時間並ぶ覚悟が必要だと思われます。(上野の森美術館はいつも混んでいます)
ご来場の際は、熱中症対策グッズ、日傘、サングラス、水、扇子などをお持ちください。
私は事前にチケットを購入し、当日チケット購入者の列とは
別の列に並ばされました。
事前チケット購入者のほうが優先的に会場に入れます。
優先とはいえ、少しだけ外で待つ時間は発生します(本当に少しです)。
少しの時間でも日焼けするほど日差しが強いので、
夏の時期は熱中症対策を念入りにしておくことをおすすめします。
本当にお気をつけください。
また、会場内も上野の美術館の中では比較的狭く、混雑していますので、
館内でも熱中症には十分ご注意ください。
「五大浮世絵師展」公式情報やチケット購入方法について
「五大浮世絵師展」公式Webで、前売りチケットの購入が可能です。
事前チケット購入者は、会場の入場で優先されます。
◾️「五大浮世絵師展」公式Web(前売り・チケットの購入もできますhttps://www.5ukiyoeshi.jp/index.html
会期:2025年5月27日(火)~ 7月6日(日)※休館日
開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
会場:上野の森美術館 〒110-0007東京都台東区上野公園1-2
アクセス:JR上野駅公園口より徒歩3分 東京メトロ・京成電鉄 上野駅より徒歩5分