1967年時代劇ドラマ『俺は用心棒』第23話 ― 若女将と旦那の最期が美しい名シーン
1967年の時代劇ドラマ『俺は用心棒』第23話では、
旅籠の訳あり若女将と赤子をさらった渡世人(ヤクザ)の屋敷に、
用心棒メンバーと若女将の旦那が迎え(襲撃)に行くのですが、
あと一歩のところで若女将と旦那は殺されてしまいます。
この時のシーンがとても印象的でした。
用心棒(野良犬)の栗塚旭さんがヤクザの親分を追い込み、一太刀で倒します。
倒れた親分の背後、親分が立っていた襖には太刀が突き刺さっており、
三人が不思議そうに襖の向こうへ行くと、
そこには助けたかった若女将と旦那が、
襖を貫いた太刀に串刺しになって亡くなっていたのです。
若女将は、危険な場所に迎えに来た旦那と抱き合って喜んでいた時、
親分にグサリとやられてしまったのですが、
物理的に襖を隔てて二人を一太刀で貫くのは
現実的には不可能だと思いますし、実際にはかなり痛そうです。
しかし、二人の死に様があまりにも美しく描かれていたので、
事実はどうあれ「良いシーンだったな」と思いました。
映画やドラマ、漫画などのフィクションは、
こうした“作り物”の効果が相互に作用するところが面白く、
私は結構好きです。
とはいえ、助けに来た三人は本当に気の毒でしたね。

『俺は用心棒』第23話の見どころ
『俺は用心棒』第23話は、旅籠屋の訳あり若女将が発端で事件が始まります。
若女将と赤子をさらう渡世人たちの所業はひどいものですが、
同じ渡世人の新太が用心棒たちとともに屋敷に襲撃をかける展開で、
チャンバラシーンが非常に派手で面白い回です。
中でも印象的だったのは、用心棒(栗塚旭さん)の寝返りシーン。
彼はもともと親分に雇われて屋敷にいたのですが、
襲撃してきた万平に新太が助勢していることを知ると、
あっさり寝返って次々と敵を倒していきます。
用心棒・新太・万平の3人がチームを組み、ヤクザ衆と斬り合うシーンは迫力満点。
当時、出演者たちも若く、動きが俊敏で見応えがありました。
また、敵の親分役を演じたのは、時代劇黄金期に悪役として活躍した
戸上城太郎さん。時代劇ファンにとっては胸が高鳴るキャスティングでした。
少し前にこの第23話についてブログでも触れましたが、
その時は「時代劇用語」をテーマに、新太のセリフについて書きました。
こちらも『俺は用心棒』第23話を知るうえでおすすめの内容です。
1967年のTV時代劇『俺は用心棒』の視聴方法
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内容も非常に面白いので、ぜひおすすめです。
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