初春大歌舞伎 市川團十郎「双仮名手本三升」 裏表忠臣蔵の見どころ
「双仮名手本三升」は、古典歌舞伎の三大名作の一つである
「仮名手本忠臣蔵」を再構成した作品です。
この作品は、昼と夜の部を通して一つの物語が完成する非常に長い大作となっています。
特に注目すべきは、市川團十郎さんが演じる4役。
昼夜通しで演じられるこの作品を21日間続けるという、
体力お化けぶりを発揮しています。
役者としての超人的なエネルギーに触れることができる点も、
この舞台の魅力です。


「双仮名手本三升」 裏表忠臣蔵 演目
昼の部
第一幕第一場 鶴ヶ岡八幡社頭の場(大序)
第二場 足利館殿中松の間の場(三段目)
第三場 扇ヶ谷塩冶館広間の場(四段目)
第四場 同 表門の場(四段目)
第二幕第一場 同山崎与市兵衛内の場(五・六段目)
第二場 同 街道の場(五・六段目)
第三場 元の与市兵衛内の場(五・六段目)
夜の部
第三幕第一場 祗園一力茶屋の場(七段目)
第二場 東海道金谷宿本陣の場
第四幕第一場 稲瀬川川端の場
第二場 高家奥庭泉水の場(十一段目)
第三場 「二筋旅路の市川」
第四場 花水橋の場(十一段目)
「双仮名手本三升」 裏表忠臣蔵 あらすじ
権力を嵩に着て、権力を乱用する足利家第二の権力者高師直。
師直に恥辱を与えられ、無念な思いを由良之助に託し命を絶つ塩冶判官。
主君である塩冶判官を亡くし、師直への仇討ちを堅く誓う大星由良之助。
師直に言い寄られるが、断ったことで夫が切腹まで追いやられてしまう顔世御前。
勘平への純粋な恋心が、塩冶家を潰すまでのきっかけをつくってしまうおかる。
純粋な気持ちをもちながら、歯車の掛け違いから運命が狂っていく早野勘平。
世の中の“善”を否定し、生きることに絶対的な執着を見せる斧定九郎。
身分も立場も考え方も異なる登場人物が、それぞれの「忠」を追い求め、
生き方を選びとり、その運命が交錯する。
江戸時代に実際に起きた赤穂事件をもとにして誕生した「忠臣蔵」が、
なぜ人形浄瑠璃、歌舞伎、映画とさまざまな形で約300年にわたり
これほどまでに観る人を熱狂させてきたのか。
運命に翻弄された人々が辿った人生の物語とそこに宿る熱い思いが今、蘇る―。
引用:公演情報詳細 歌舞伎美人 (歌舞伎公式総合サイト)
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/905
市川團十郎さん「双仮名手本三升」 裏表忠臣蔵 見どころ
市川團十郎さんの4役
本作では、市川團十郎さんが大星由良之助、早野勘平、斧定九郎、高師直の
4役を務めています。
歌舞伎特有の早替わりの技術を駆使し、一瞬で着替えを済ませた後、
何事もなかったかのようにすました顔で登場する姿には、
観客は驚かされます。
この一連の流れだけでも圧巻の一言です。
市川團十郎の「見得」(みえ)と「睨み」(にらみ)
市川團十郎家に代々受け継がれてきた技法である
「見得(みえ)」と「睨み(にらみ)」は、
團十郎さんならではの見どころです。
物語の要所要所で披露されるこれらの技法は、
歌舞伎の醍醐味であり、観客の心を一気に引きつけます。
舞台上のエネルギー度数の高さ
歌舞伎は長時間の公演が特徴で、昼の部と夜の部に分かれています。
それぞれで異なる内容が上演されるため、
通しで観劇することが推奨される場合も多いです。
役者さんたちは、長い上演時間と21日間という連続公演をこなすため、
尋常ではない体力と精神力を備えています。
その結果、舞台全体がエネルギーに満ちあふれ、観ているだけで観客に高揚感を与えます。
これはまるでパワースポットのような体験で、
元気を得たい時には特におすすめです。
また、音楽や歌も全て生演奏・生歌で行われており、演奏者たちのエネルギーも
舞台全体の活力を支えています。
色彩の美しさ
歌舞伎の舞台背景や小物類、演者さんがきている着物の色は
どれも本当に美しく、目に優しく心地よい色彩をしています。
歌舞伎の世界を彩っている色は、赤や青などの原色ではなく
朱色や藤色、玉子色、浅葱色といったやわらかな中間色が主で、
それらが組み合わせられて舞台上の世界を作っているため、
目に優しく心地よい色をしているのです。
夜の部での特別演出
今回の公演では昼公演のみを観劇しましたが、
夜の部には特別演出が多く含まれています。
特に市川團十郎さんが定九郎役で行う宙乗りや、
團十郎さんの御子息が登場する場面などは、
昼公演では観られない贅沢な演出です。
また、夜の部は物語のクライマックスが描かれており、
盛り上がりと感動の度合いも昼より高くなると言えるでしょう。
市川團十郎さんの「双仮名手本三升」 裏表忠臣蔵のチケット情報
チケットはまだ好評販売中です。
チケットの購入は「松竹公式」をはじめ、「イープラス」「ぴあ」などでも
購入可能です。座席指定もできます。
公演日:2025年1月3日(金)~26日(日)
※休演日:8日(水)・14日(火)・21日(火)
昼の部 12時~
夜の部 16時~
劇場:新橋演舞場
◾️松竹公式 双仮名手本三升 裏表忠臣蔵https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202501_enbujo/
◾️イープラス 松竹創業百三十周年 双仮名手本三升 裏表忠臣蔵のチケット情報https://eplus.jp/sf/detail/4216720001
◾️ぴあ 双仮名手本三升 裏表忠臣蔵
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2455196
◾️成田屋公式 双仮名手本三升
http://www.naritaya.jp/show/detail.php?no=2025010320250126195355
◾️公演情報詳細 歌舞伎美人 (歌舞伎公式総合サイト)
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/905