石田衣良の小説スクール、書く時によくある疑問や知りたいことを論理的に説明してくれるのでわかりやすい
漫画や小説を書いているときに、こういう時どうすれば良いのかなと
思う内容は結構同じような点だったりします。
書いていると気に訪れる質問を、論理的に説明し、
聞き手が納得する回答を出してくれる方がこの方、
小説家の石田衣良さん。
疑問や教えて欲しいことを、こんなにわかりやすく具体的に説明できるのは
やはり言葉で勝負している小説家さんですよね。本当に上手で感心してしまいます。
石田衣良さんの「小説スクール」という講座のYouTube動画がありますが、
書き出しの頃や新人さんがぶつかる問題や疑問、知りたいことの回答が
詰まっています。
金言話も1度見ても忘れることも多いと思いますが、
制作中に行き詰まりや問題を感じたときに、
動画を見に戻れば、意外と回答があったりする可能性はあります。
なぜならみんながよくつまづきを感じる箇所のことばかりを
この小説スクールでは話しているから。
困った時の回答を知っておくのも武器になりますので
お役立てください。
動画内には漫画の話もちょこちょこ出てきます。
キャラの作りで困った場合は漫画のキャラを参考になどの
話が出てきます。
どんな話をしているかの簡単なことを
動画備考で書いておきますね。
小説スクール第1回1
書き出しについて、書き出しで不安を感じる、不安があると人間何をするかというと
弁解し出す。書き出しの一番悪いパターンは弁解、説明。
それをやると自信がないこと、自分の描きたい世界がわかっていないんだなと読者に気づかれてしまう。
これをやっている間は読者に全く伝わらない。書きたいジャンルの本を1000冊読んで。あらゆるパターンがわかる。
出版するにはまず編集者の壁を越えないといけない。編集者の目を誤魔化すために1000冊読書必要。Q &A
「書き出しができない」→『書き出しは動きから入れ』
小説スクール第1回2
1000冊読む内訳、海外物500冊、日本物500冊。
海外小説はロジックや理屈、論理を組んでいくのがうまい、
日本は感情表現は豊かだけど、ロジックや理屈、論理が弱いから読みなさい。
1000冊の中から自分が感動した数冊が、何冊も小説を書く核になり、型になる。
ストーリーの原型を掴む。6、7パターンくらいしかない。冒頭に説明せずに、動きから入り、動きを中心に話をつないでいき、最後まで行く。
最後に一つ主人公はこんな人だったんだ、こんな考え方があったんだと驚きとか、
ぎゅっと感動が1個あれば即デビューです。アクションの中に説明を混ぜる。アクションに混ざってると嫌にならないで読める。
一番悪いのは不安に押しつぶされて途中で止めること。
小説は初めがあって真ん中があって展開があって終わりがある。書き出しだけやってあるところでやめてしまうと
展開をする力、終わらせる力がいつまでたってもつかない。
書いた小説は人に読んでもらうまではわからない、人に読んでもらうリアクションも勉強になる。
辛くてもいいから、最後まで書いて誰かに読ませる。ゲームからもアイディアは拾える。
ドラマや映画を分析する。見終わったら、頭からストーリーがこうなっていった。シークエンスがいくつあって主人公がどういう情報を渡し合っているか、全体としてカットがいくつあったかをもう一回作れるようになると良い。演出家や脚本家のやり方を丸裸にできる。気になったものはギタギタに分解してみる。
小説スクール第1回3
小説の主人公はどんな人が良いか。主人公や重要キャラクターにどれだけ自分を入れるかが重要。
漫画の場合はキャラクター勝負の1本。漫画のキャラクター作りの勉強をすると良い。
王道系のキャラクターを自分なりにいじってみる。
キャラをどうしていこうとか世界をどう書こうとかいうステップ1歩1歩を、
これ面白いなとか自分で楽しんで乗っていけると小説はよくなる。
なぜならある人がのびのびと自分の力を発揮しているところがみんなは見たい。
作家に読者は調子に乗ってもらいたい。
(ここはいい場面と思ったらたっぷり書いていいし、自分の感情を抑えなくていい)
テーマは物語に中のどの部分か、どんなことかが明確に語られてる。
それをどうすると良いかまで分解されている。
小説スクール第2回1
原稿用紙やあらすじでNGのこと
作家のキャラが立っているものが良い。作家当人の面白さがあると良い。
リアル風たちぬの新人賞作家の人の書いた小説の中の飛行機の故障の描写がリアルと思ったら、
本当に国産の戦闘機の設計をしていた人だった。
小説スクール第2回2
Q &A「自分で読み返した時に中だるみを感じる時、読者がここまで読んでくれるのかと不安に思う。」→
『アイディアが素晴らしいとキャラができていば退屈なところでも乗り越えられる。最後まで読んでくれる。』短編の終わり方、短いだけにいい余韻があるといい。
短編にわざとたくさん押し込んでしまって終わりに広がりを持して、
大きなものを読ませたような感じにするのも良い。
縛りは作らない方が良い。作品を書き終わるまで自分の気持ちがどうなっているんだろうなという
感情のところだけはしっかり掴んでおく。作品を描いているトーンがブレるから良くない。
終わり方をシュミレートしておく、その気持ちを持って、全編を同じトーンで書き続ける方が
短編は良い。
小説スクール第2回3
Q &A
「違うキャラが書けない。」→『自分がもうこれはいいやと思うまで思う存分かけ。』
自分の中にないものを計算ズクで作っても物語は弾まないし面白くならない。
受けるものはない。受けるものを狙ってなくて好きで書いてる。
これをやるとウケるという内容で小説を書いて持ち込んだら編集者が1読して「あなた狙いましたね」と
言って返却した。
取材したものはそこから一歩飛ばないとだめ。リアルだけでは面白くない。
勉強が見たいんじゃない、面白い小説が読みたい。やるだけやって忘れる、オリジナルの世界を立ち上げる。
書いていてプロットとずれていったらそちらを優先する。なぜなら作家は頭よりハートの方が賢いから。
作家は体と心に従うが正解。
「毎日やることとは。」→『勉強しすぎない。自分の見える視点で当たり前だよなと言っていることを書く。
なぜならそれぞれの人が見ている所は全然別の世界だから、当たり前は通じない。
それぞれの視点で世界を切り取っていい。』
小説スクール第0回1
誰かの登ったルートでこのやり方がいいなと思ったら少しずつ身につける。
まるまる全部誰かの真似をすると自分のものが描けなくなる。
その繰り返しでうまくなっていくと良い。
ペンネーム、タイトルの付け方。
小説スクール第0回2
タイトル作り
パロディータイプ
中身に自信がある場合はタイトルにあまりこだわらなくていい。
謎めいているタイトル。(松本清張タイプ)
小説スクール第0回3
タイトルのパターン。長い目で見ると短い方が良い。
テーマの見つけ方
話をしていてそれ面白い、自分の心が動いて食いついた、
この状況ちょっといじったらこうなるなというような何かが見つかればそれでいい。テーマと、キャラクターと大まかなプロットぐらいは組んで書き始めた方が成功率は高い。
結末も話もキャラも全部決まっているのに書き出しが書けない時は、
自分の心と体がその作品の世界のことをまだ感じ取れていない。無意識的なものが働いているから時間がかかる。キャラクター作りについて、漫画のキャラクターはうまい。
漫画のキャラクターの成功の決め手って、キャラが出る最初こま。こいつ印象的だなというような特徴をいくつか最初につけてしまう。
その後そのキャラクターに属する動きだったり、性格ずけをする。
キャラクター小説の場合は、出オチを狙う。最初濃いめに出しておいて普通に戻していく。
小説スクール第0回4
潰れる理由
自分にプレッシャーをかけすぎる。考えすぎ。力があって面白いなという人が消える。1つの壁がある。受賞作が凄いと自分で思ってると自分を追い詰めすぎて潰れてしまう。
編集のダメ出しが多すぎてクタってしまう。でも編集が面白くないと言っている時は本当に面白くない。
どちらもあまり考えすぎない。
「夢を諦めるか続るかのタイミング」自分の人生の損得をどこにおくかでいい
大卒、新卒で一流企業就職者の獲得想定賃金3〜4億円、アルバイトで小説を書き続けた場合は1/3。
でも自分は書きたいし、それが夢だから、それは自分の人生を賭けてやったものすごい贅沢なんじゃないかという話。自分が納得するならどちらでもいい。
編集者のいうことをあまり聞きすぎてはいけないことについて。
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