スペインのマンガバルセロナで開催された漫画ダーウィン事変うめざわしゅん先生の特別講義に見る人間とチンパンジーの違い

スペインのマンガバルセロナで開催された漫画ダーウィン事変うめざわしゅん先生の特別講義に見る人間とチンパンジーの違い

スペインバルセロナで毎年回されている「マンガバルセロナ」は
日本の文化を紹介するスペイン最大のマンガフェスティバル。
昨年12月に開催された第28回マンガバルセロナのマスタークラスで
講談社アフタヌーンで連載中の漫画「ダーウィン事変」の作者うめざわしゅん先生が
特別講義を行ないました。
その時の動画が日本メディア芸術祭公式YouTubeに上がっています。

この講義では先生が、ダーウィン事変主人公のチャーリーの絵を実演しています。
チャーリーとは、
チンパンジーと人間から誕生したヒューマンジーの少年です。(外見ほぼチンパンジ)
チャーリーの外見はほぼチンパンジーで、
チンパンジーと人間の違いについてもうめざわ先生は解説をしています。

チンパンジーと人間の一番の違いは「目」。
人間は白目と黒目があるが
チンパンジーは黒目のみです。
動物の世界、哺乳類で白目がある人間の方が珍しいのだそうです。
動物の世界では目の動きがわかってしまうのはデメリットなので、
黒目で視線の動きがわかりにくくしているのですが
人間は白目があるので目の動きがわかりやすくデメリットです。
しかし、人間は集団で狩りをしていたことで、
人間同士のアイコンタクトが必要だったこともあり、今の目になったのではないか
と言うお話をされていました。

目の表現については他にも、
人間の瞳にリンバルリングとハイライトがはっきりしていると
魅力的に見えると言う研究結果があり、
それを意識的に取り入れているお話をしていました。
そして、チャーリーが普通の状態の目と、
瞳孔を大きく開いた目を描き二つを比べ、
人間とは違う能力を持っている部分を目の表現で伝えていました。
ここが漫画の絵的な表現を活かす部分ですね。

この講義では特別に連載前に描かれた
初期設定のチャーリーが公開されています。
初期の絵は編集者との話し合いの中で変更となり
現在のチャーチーのデザインになったのだそうです。
うめざわ先生は初期のチャーリーの絵も
気に入っているそうです。

うめざわ先生は学者の方なのかなと思うほど
チンパンジーと人間について深く研究をして
この漫画を作っていることがわかり
大変勉強になりました。
専門家的意見が伺える漫画も面白いですよね。

「マンガバルセロナ」うめざわしゅん先生の
特別講義はこちらです。日本語とスペイン語で解説されています。

◾️文化庁メディア芸術海外展開事業第28回マンガバルセロナ
https://jmaf-promote.jp/festival/manga-barcelona_2022/

◾️瞳のリンバルリングが魅⼒判断に及ぼす影響(国立情報学研究所)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cogpsy/2018/0/2018_118/_pdf/-char/ja

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松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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