1955年公開 東千代之介さん主演「怪談牡丹燈籠」がシュールすぎる
東映時代劇の怪談シリーズ2本目は、
東千代之介さん主演の「怪談牡丹燈籠」。
落語家・三遊亭圓朝による、四谷怪談、皿屋敷と並ぶ日本三大怪談の一つです。
恋仲となったお露と新三郎。
しかし、お露は亡くなって幽霊となり、
乳母と共に夜な夜な新三郎の家を訪れます。
新三郎にはお露の姿が見えていますが、他人には見えない、
あるいは骸骨のように見える、という描写になっています。
このときの東千代之介さんが、骸骨姿のお露を抱き寄せ、
髑髏(しゃれこうべ)に頬を猫のようになすりつけて
嬉しそうに微笑む姿が本当におかしかったです。
さらに、お露の乳母も骸骨の姿で二人を見守っているのがシュールすぎました。
50年代後半の東映時代劇の、
こうした馬鹿馬鹿しい演出は天才的だと思います。
若手俳優を起用した怪談映画なので、
前回の中村錦之助さん主演の怪談映画と同様に、
お化け屋敷に入ったような感覚で、怖すぎない演出となっています。
しかし、その馬鹿馬鹿しさがあまりに面白く、何度も見てしまいます。
東千代之介さん主演の「怪談牡丹燈籠」は、
本編56分と短くまとめられており、怪談といっても東映らしい明るい怖さの中で、
ラストにはチャンバラも登場するという、
正統派の娯楽時代劇作品として仕上がっています。
とても見やすい映画です。

「怪談牡丹燈籠」について
牡丹燈籠の物語自体は長く、三遊亭圓朝の原作は22の章からなります。
シネマ歌舞伎での上演時間も155分あることから、
東千代之介さん主演の「怪談牡丹燈籠」は、
その物語を短くまとめたバージョンともいえます。
短縮されているため、登場人物の関係性や各エピソードが、
見る人によっては分かりにくいと感じられるかもしれません。
物語そのものをじっくり味わいたい人には向かないかもしれませんが、
主演の東千代之介さんは当時、絶大な人気を誇っていましたので、
彼の魅力を楽しむための映画だと考えると、納得して見られると思います。
とはいえ、東千代之介さんは演技もチャンバラも見事で、
娯楽映画として十分に楽しめる作品です。
「怪談牡丹燈籠」の視聴方法
東映オンデマンドで視聴可能です。
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