新選組は昔ダサかった?嵐寛寿郎さんの近藤勇が剣道部員な映画『池田屋騒動』(1953)
新選組は今でこそキラキラと描かれておりますが、
昔の時代劇では結構滑稽に扱われていました。
新撰組をかっこよく描くようになったのは小説や東映時代劇だと思いますが、
かっこよくなる前の酷い?おもしろい例を挙げますと、
新東宝で1953年に公開された、主演の嵐寛寿郎さんが近藤勇を演じた映画「池田屋騒動」があります。
嵐寛寿郎さんといえば、役ごとに剣術を変える器用な方です。
なおかつ、その剣術で大チャンバラを披露するシーンは、どの映画でも本当にかっこいいです。
ですので、私は期待して「池田屋騒動」の映画を視聴しました。
しかし、この近藤勇の剣術がなんと剣道部員の動きをしているのです。
最初は手合わせ程度に剣道部の動きをしていて、
池田屋のシーンになれば鞍馬天狗のような剣術を見せてくれるだろうと思っていたのですが、
期待を裏切り、最後まで剣道部員でした。
剣術以外にも、田舎者っぽい顔真似や喋り方をし、
唾を飛ばして怒鳴ったりなど、
嵐寛寿郎さんの演じた他のキャラクターでは絶対にやらないようなことを
やってのけるのです。
嵐寛寿郎さんのファンでも引くほどダサい近藤勇と新撰組の姿に、
なぜこんなふうにしたのかを考えると、
嵐寛寿郎さんは素晴らしい剣術、武道の達人です。
近藤勇は所詮は農民。
達人として演じるキャラクターの剣術に嘘はつけなかったのだろうなと思いました。
この「池田屋騒動」の映画は有名な俳優さんも多数出演しており、
スタッフ、俳優一同でいかにダサい新撰組に仕上げるかに
大金をかけて本気で挑んだ作品と考えると面白いです。
新撰組ファンは絶対に見てはいけない一本です。

もう少しこの映画について話すと、
新撰組隊士全員がダサい剣術。ここはすごかった。
例えば嵐寛寿郎さんの近藤勇が進藤英太郎さん演ずる芹沢鴨との戦い。
芹沢鴨が暗殺される重要なシーンです。
東映がやるとほぼ、芹沢が寝ているところを襲います。
大体これが今でも主流の演出ですが、
「池田屋騒動」では普通に二人が外に出て決闘します。
さらに衝撃の二人とも剣道部員戦法。
剣道部員の基本の構えで横歩きが始まった時は爆笑しました。
他にも隊士や敵も斬りかかる時は過剰な雄叫び(奇声)をあげたり、
沖田総士は不細工な顔して泣いたり泣き怒ったりします。
この、ひどい顔つくりは全隊士がやっている共通事項で、
田舎者を馬鹿にしすぎと思ったほどです。
酷いなとは思ったものの、実際の新撰組って
こうだったんじゃないのかなとも思えますし、
この作品を作ったスタッフ、役者さんたちは
意外と結構楽しんで作ったんじゃないかなとも思います。
映画「池田屋騒動」主演嵐寛寿郎さんの視聴方法
現在はDVD視聴のみです。
だいぶ昔に販売されたDVDなので、画像も音声もあまり良くありません。
新東宝の時代劇映画は最近綺麗にして再DVD化やネット視聴できるようにも
しているので、もしかしたら修正して見れるようにしてくれるかもしれません。
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