著作権問題をクリアにしたジェネレーティブAIツールAdobe Firefly、権利はどのようにクリアにしたか

著作権問題をクリアにしたジェネレーティブAIツールAdobe Firefly、権利はどのようにクリアにしたか

Adobe社は、
画像生成機能、テキストエフェクトを中心とした、
クリエイティブなジェネレーティブAIモデル、
「Adobe Firefly」を、2023年3月21日に発表した。
ジェネレーティブAI(生成AI)を用いたFireflyは、ベータ版での提供。
使用方法はテキストで命令を与えると、
それに合わせて画像が生成されるよくあるスタイル。
誰もが無料で使うことができる。

これまでの生成AIと違う点は「権利処理」。
あやふやになっている著作権問題(倫理)を
Adobe社は生成する時に使われる画像を
自社のAdobe Storkからの使用のみと制限したことで、
この問題をクリアにした。

Adobe Storkとは、投稿型汎用素材集。
世界中の景色、イラスト、アニメーションデータなどが揃っている。
採用には厳しい基準があり、権利侵害などを厳密にテストし、
クリアした素材のみを扱っている。

■品質と技術的な問題(Adobe)
https://helpx.adobe.com/jp/stock/contributor/help/quality-and-technical-issues.html

Adobe Storkの権利を確かめるために、
試しに「Adobe Firefly」で
「カートに乗ったミッキーマウス」を
指示したテストが公開されているが、
下記ように、ミッキーはいない。
生成に用いられるAdobeStorkデータの中に、
ディズニーのミッキーマウスは紛れていないことの証明。

引用:西田 宗千佳(東洋経済ONLINE)


しかし、「Adobe Firefly」は別の弱点があがる。
「Adobe Firefly」を使用すると
Adobeカラー、Adobeテイストがつよくなりすぎ、
どの生成もAdobeらしくなってしまうという点があります。

上記のネズミのイラストを見ると、
アメリカらしく、アメコミっぽさも有り、
Adobeらしい筆質や色彩を感じます。
アメリカ学生の卒業写真の雰囲気も感じますね。
これは日本人が好んで使うタッチや色彩ではないと思います。
日本人のカラー絵は淡白であっさりしており、
対象物と背景に、ネズミのイラストのように
明確な差は出さない感じがします。
日本は対象物と背景の一体感を好みやすいと思いますね。



「Adobe Firefly」は、
Adobeテイスト(アメリカテイスト)を望む場合や
個性を必要としない汎用目的で使用するならば、
良いと思います。
「Adobe Firefly」が、Adobe Storkのみの制限を設け、
著作問題をクリアにしたことで、
安心して生成AIを使うことができる点は
強いと言えますね。
Adobeのクオリティは高水準なので
一定以上のものが提供できる点も強いです。

「Adobe Firefly」は
汎用を目的で著作権をクリアにした
生成AIを使用したい場合は、とても有効な製品と言えますね。

まだテスト版の運用なので
今後の更新が楽しみなツールです。

■「Adobe Firefly」Beta版
https://firefly.adobe.com/

「カートに乗ったミッキーマウス」をテストした方の記事。

■アドビの生成AI「企業が安心して使える」納得感生成AIにアドビが参入した真の目的とは?
西田 宗千佳(東洋経済ONLINE)

https://toyokeizai.net/articles/-/661615?page=4

「Adobe Stork」で私の撮影した写真は
いくつかつ販売されています。

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松元美智子クリエイティブブログ💖公式

松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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