令和5年度青少年のインターネット利用環境実態調査と漫画の未来

令和5年度青少年のインターネット利用環境実態調査と漫画の未来

10歳〜17歳のネット利用内容は、
投稿メッセージ交換、動画視聴、
検索、音楽視聴、ゲーム、地図を使う、
勉強、ニュース閲覧、動画制作など。
漫画閲覧は下位。

この統計は、政府統計の「e-Stat」という、
日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト、
各府省の700調査以上もの統計データを1箇所に集めて、
簡単に検索できるようにしたポータルサイトの情報です。
日本の人口や物の値段といった色々なことが調べられ、
統計データの収集、分析に活用されてます。
オープンデータなので誰でも利用可能です。

今回ご紹介するのは、
「青少年のインターネット活用についての統計」
たくさんの調査内容があるのでブログではその一部だけの
紹介になりますが、
全部を閲覧されたい方は下記でダウンロードして見て下さい。

◾️令和5年度青少年のインターネット利用環境実態調査
(e-Stat)

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00100105&tstat=000001215840&cycle=8&tclass1=000001215841&tclass2val=0

まず、どのデバイスでインターネットを見ているのか。ですが、
スマートフォンが多いです。
パソコンとタブレットは別にしてもらいたいですね。

年齢別インターネットを利用したことがあるかないかについて。
総数3,289名、はいが98.7%、いいえが1.3%、以下年代別情報。

インターネットの利用内容について。

投稿メッセージ交換:2,020
動画視聴:2,152
検索:1,989
音楽視聴:1,948
ゲーム:1,757
地図を使う:1,242
勉強:1,032
ニュース閲覧:971
動画制作:909
漫画閲覧:887
買い物をする:563

使用デバイスごとの調査もあるのですが
結果は大体同じです。
メッセイージ交換や動画視聴、ゲームが上位に来るのは
予想できますが、意外だったのが
動画制作(編集含む)ですね。

動画の投稿は若い子も増えているとは思いましたが
スマホで撮影したものを多少の編集を行いYouTubeやTikTokに
アップするのは今や簡単なので利用しやすいのでしょう。

勉強も高い数値で素晴らしいです。

漫画閲覧については
他に比べるとどうしても弱さはありますよね。

インターネットで漫画を熱心に読む世代って
年齢層が上がっていて、30代、
今やもう40代以上が多いのではないでしょうか。
漫画の内容も年齢層が上の世代に刺さるような内容が多いですし、
漫画の内容もコアな内容に偏ってきている傾向も見受けられます。

漫画が一番楽しいものだった世代やコアな内容が好きな方に
支持を続けてもらえることはとても良いことですが、
動画や音楽、ゲームや勉強など他の娯楽と比べると
漫画自体は弱いコンテンツに見えますね。

今は漫画が漫画の形だけでいたのでは経済効果は低く、
メディアミクス化されて
動画(アニメ)になったり、ゲームになったりと漫画から姿を変えて
大きな収益を得られるようになりますが
出版社自体を見ても強烈なIP作品を持ち、アニメやゲーム化などの
メディアミクス戦略も大成功している集英社さんの一人勝ち、
将来の漫画業界は集英社さんだけが生き残るとのでは?という
可能性も感じます。

しかし、漫画そのものの価値は高く、
フランスでは第九芸術として漫画が扱われているように
漫画1枚1枚の持っているものは、
絵画にも引けを取らない強烈なものです。

漫画も絵画の辿ってきた歴史のように、
経済効果からは離れた部分の運用を考える必要はあり、
それが芸術分野での生き残り、
文化芸術面で運用をしていくことが
漫画が長く残る方法なのかと思います。

実際、最近漫画作品の展覧会が増えましたよね。
その方向に進んでいくのではないかと感じます。

手描きの生原稿のパワーは実際に直接目で見るとわかるのですが
人の手が描いた絵画も芸術も漫画も、
それを見た人に与える心理的影響力が強く、
心理的な影響力があるから人は美術館に行くもので、
行きたくなるもので、
この影響力視点から見ると、動画や音楽に比べて
漫画や絵画や芸術が弱いとは見えないですから
影響力の部分を押していくことが良いのではと考えます。

また、漫画を描くこと自体は
描ける人にとってはとても楽しいものなので
個人の娯楽としても漫画は長く残っていくと思います。

漫画はもしかすると本来は、
そうした一人の漫画を描ける人が、
描いて楽しんでいる程度のものだったものが
いつの間にか巨大産業に巻き込まれ、今元に戻ってきたというような、
一つの漫画が多数集まり、巨大産業化したことのほうが
レアな出来事だったのかもしれません。

若者のインターネット利用で
漫画の閲覧が低いことから
他のコンテンツと並ぶと単純に
漫画は若者には弱いと見えますが、
これだけ娯楽が増えればそれは
仕方のないことですけど、
漫画の持っているもの自体は大変素晴らしいものなので、
芸術文化の運営により
漫画が末長く残していく活動も
必要なことではないかと思いました。

最新情報をチェックしよう!
>松元美智子クリエイティブブログ💖公式

松元美智子クリエイティブブログ💖公式

松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

CTR IMG