福沢諭吉『福翁自伝』立派すぎない福沢諭吉の人間味
この本は福沢諭吉の自伝ですが、
私は勝手に優秀で立派な方なのだろうというイメージを持っていました。
しかしこの自伝を読むと、意外にも青年期までは、
近くにいたら関わるのを控えたいと思うような人物でした。
それでも、あれだけの人物なのに自慢することもなく、
事実を盛ることもせず、淡々と語るところがやはり優秀で、
一般的な感覚も持っている方だなと思いました。
話の中には「ちょうどその頃ペリーが来た」とか、
「水戸の浪士が井伊様の屋敷にあばれ込んだ」などの
歴史的事件も出てきますが、それらも淡々と語られています。
当事者の人たちの感覚はそんなものだったのかな?と、
すごい事件だと思っていた私は驚きました。
勉強方法の話も参考になり、当時は印刷技術が未熟だったため、
書物を写本していたそうです。
オランダ語の原書を一人が読み、もう一人が書くという方法で行っていたとのこと。
物量が凄まじかったはずなので、やはり読み書きは
自然と身につくものが大きいのだろうと思いました。
また、千頁もの貴重なオランダ語原書を、
塾生たちが交代しながら休みなく徹夜で作業し、
三日がかりで写本したそうです。
作業する人以外は休憩していたそうですが、
休みなく作業を続けるのは非効率だとも感じ、
昔の偉人に学ぶことは多いなと思いました。
結構面白くて、するすると読んでしまいました。
私は図書館で借りましたが、福沢諭吉『福翁自伝』は
現在でも出版されており、現代語訳なども出ていて読みやすくなっています。
ご興味のある方はぜひどうぞ。おすすめです。

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余談ですが、
渋谷区の図書館では「ビンゴ大会」やってます。
一列完成でなんと「しおり」をプレゼントです!
渋谷は大都会ですが「しおり」と言うところが
日本人の庶民さを表すようで好感度高かったです。
