いじめや性加害など「悪事」が見過ごされる現実

いじめや性加害など「悪事」が見過ごされる現実

悪事は悪人の仕業か?
善人が沈黙して悪事がエスカレートすることが多い。
悲劇は「善人の沈黙」にある。
今後は見てみぬふりの傍観者も問題になりそうですね。

東洋経済オンラインの記事で
この本の紹介記事にあった
「いじめや性加害など「悪事」が見過ごされる現実」
「悪事は悪人の仕業か?」
に目が止まりました。

著者で心理学者のキャサリン・A・サンダーソンさんは
息子さんの学生寮で起きた
新入生の飲酒中に転倒した人が、その後20時間放置され死亡した話から
この本を書かれたそうです。

20時間もの間、誰も救急車を呼ばずにいたのはなぜなのか、
という問いから始まり、
いじめや性被害、セクハラやリンチ、社会的事件、テロなどを
事件の加害者や被害者を目撃している周りの人たちに
焦点を当て、人間の行動や心理を心理学的側面から
調査や実験事実を元に語っています。

こうした事件は加害者や加害者らが最も悪いのですが、
アメリカではリンチがしばしば公共の場で
たくさんの人がいるところで行われることもあるのですが、
大勢の人が見ていながらそこに介入しようとする人はいない。
リンチだけではなく、性被害やいじめも同様に周りにいる傍観者となる人たちが
沈黙をしていることで悪事がよりエスカレートしていくと
本の中では語られています。

中には事件を目にして介入する人もいますが、
多くの人たちは何もしません。
介入するのは女性の方が介入していくそうです。
女性の方が被害者への共感力が高いことも介入できる要因の一つと
されています。
介入していく人は社会的地位の高い人たち、上級生や
社会的地位の確立されている場合や、自分に自信がある人で
社会的地位の安心感からいじめっ子に立ち向かうことができると
されています。

いじめをする側は社会階級が中級から上位95%くらいが
多いそうです。社会階級が95%以上になるといじめの割合は
大幅に低下するとの調査結果です。

男集団と女性への性暴力の関連性も確立されており
男集団に所属していると性的不正行為が高いそうです。
性的不正行為は男性スポーツ選手が高く、
特に女性をもの扱いする率も高いそうです。
男集団にいると性差別的な態度や性的攻行動を多く取りがちに
なるのは大学生だけではないそうです。
また男集団は声をあげづらいという理由は、
弱いと思われたくないなどの心理があるそうです。保身ですね。

こうした事件を傍観する側の、
介入できない人たちというのも
事件を深刻化してしまう要因というのは
言われてみるとその通りですね。

また、介入できない人たちがたくさんいることで
同じように沈黙する多数の中にいる安心感や
誰かがやってくれると思いこむことで
済ますことこれまではできましたが、
今後はこの問題が起きているのに沈黙をする
人たちも問題視されていくかと感じます。

問題が起きた時に、どういうことをすれば良いのかというのは
実践練習をしていないといざという時に動けないものとされています。
この本には何をやれば良いのかも書かれていますので
ご興味ありましたらお求めください。

良い本でした。

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松元美智子 1996年少女漫画雑誌「ちゃお」デビュー/漫画家/イラストレーター/3DCGゲームアニメーター/書籍執筆/投資家/Python/UE5/最新刊「少女マンガの作り方」/Web「松元美智子クリエイティブブログ♡公式」で過去の漫画や制作に役立つ情報毎日投稿中/法政大学経済学部経済学科通信教育部生/メンタル心理カウンセラー

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