田中角栄著日本列島改造論復刻版
今年3月田中真紀子さんの要請により
再び書店に並ぶようになった
日本の抱える様々な問題解決は
50年前に書かれたこの本に書かれている。
素晴らしい本でした。
戦後日本の超経済成長を成し遂げたのは
東京一極集中のような大都市の活躍が
大きかったが
現代ではこの東京一極集中型が
足を引っ張っているというか、
諸悪の根源になっていることがよくわかりました。
例えば物価高。
物価高を著しく押し上げているのは
東京のような局地的な人口が多すぎる大都市のせいでも一理あります。
物の需要と供給のバランスが悪い状態が
ずっと続いたままでどうしようもない。
原材料費が高くなったからじゃなくて
経済の本にも載っているように
貴重な資源を大勢で奪い合う状況になっているのが東京都。
給与も高いし建物も良いし、良い大学、良い病院、良い〇〇があるから
東京に人が集まるのは仕方がないが
これを止めないと経済発展も物価高も少子化も
下落の一途は止まらないでしょう。
他には
５０年の前の本なのに、第二東海道新幹線が必要だと
現在のリニア計画の構想や
全国情報通信ネットワークの整備についてや
テレビ電話についても書かれており
大都市と地方でのやりとりにテレビ電話が重要になると
すでに公言しているのが田中角栄さんの
先見の目は凄まじいものがあると感じました。
全国の都市をくまなく調べ、多くの分野の業種についても語り
知識はすごいです。
こんなに日本のこと、国民のことを考えて行動してくれていたのかと
胸アツにな理ましたね。
この本で角栄さんはいっています。
「工業の再配置と交通・通信網の全国的ネットワークの形成をテコにして
人とカネと物の流れを巨大都市から地方に逆流させる地方分散を推進、
公害の少ない工場、そして大学を大都市から地方に移し、
地方都市を新しい発展の中核とし、高い所得の機会をつくる。
教育、医療、文化、娯楽の施設を整え、
豊かな生活環境を用意する。
田園に家を持ち
週休二日の週末には家族連れで誓うの山川海にドライブを楽しみ
日曜大工や日曜農業にいそしむだろう。
こうして地方も大都市も共に人間らしい生活が
送れる状態に作り変えてこそ人々は自分の住むまちや村に誇りを持ち
連隊と協調の地域社会を実現できる。
大都市や産業が主人公の社会ではなく
人間と太陽と緑が主人公となる
人間復権の新しい時代を迎えることは
決して不可能ではない。」
Amazonは一時的に売り切れで
中古本の価格が高くなっている可能性がありますが
リアル書店には結構あるので
ほしい方は覗いてみてください。
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